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いばらきエコドライブプロジェクトとは?

・茨城県は、全国でも有数の自動車保有県で、自動車からのCO2排出量は大きな割合を占めています。
・そこで、自動車からのCO2排出量を削減するため、NPO法人や県、いばらきエコドライブ推進協議会などがコンソーシアム(共同体)を構築しました 。

・県内の事業所(業務部門)と推進員を対象に、エコドライブ講習等を開催し、受講前後の使用燃料削減量を実際に測定し、削減効果の検証を行います。
・燃費測定期間には、燃費測定状況の把握やエコドライブに関するアドバイス、参加者からの相談対応などを個別に行うことで、削減効果の向上を目指します。
・推進員の皆さんには、このプロジェクトの結果や講習で得た知識を、推進員としての活動の中で多くの県民に伝道し、エコドライブを県内に普及していただくこととしています。

いばらきエコドライブプロジェクト参加募集チラシ(事業所)
いばらきエコドライブプロジェクト参加募集チラシ(推進員)
 
 
 
 
 

参加事業所・推進員

プロジェクトへの参加協力を呼びかけたところ、総数713台の参加がありました。
 【参加台数】 713台  参加事業所一覧

参加推進員等数(市町村別)
 ◆事業所    35事業所 (655台)
  ・社用車 423台 
  ・従業員自家用車 232台 
 ◆推進員    49名 (49台)
 ◆その他    9名 (9台)
 
 
 
 
 

事前説明会

 プロジェクトの開始にあたり、参加事業所の代表の方及び参加推進員のみなさまを対象に下記のとおり事業の進め方の説明などを行う「事前説明会」を開催し、両日で71名の参加がありました。

  6月7日(金) 茨城県総合福祉会館
  6月8日(土) 水戸市国際交流センター
   両日とも13:30~15:00

 説明会では、プロジェクト独自で作成した「燃費記録手帳」と「ポップ」を配布し、満タン方式での燃費の記録方法とエコドライブ講習内容等の説明を行いました。「燃費記録手帳」には、走行距離と燃料給油量を記載する他、エコドライブに関するワンポイントアドバイスや目標の設定欄等を設け、効果的なプロジェクトの推進を図っていただくとともに、ダッシュボード付近にポップを取り付けることで、プロジェクト参加の意識付け及びエコドライブ実施の啓発としていただくお願いをしました。
燃費記録手帳の電子ファイル(PDF)は、こちらからダウンロードできます 。
 
 
 
 
 

通常走行

 説明会終了後、通常走行時の燃費の測定を実施していただきました。NPO法人環境カウンセラー協会のサポーターが、10日に1回程度の割合で事業所を訪問し、実施状況の確認を行いました。NPO法人エコレンのサポーターは、必要に応じて推進員のみなさんの燃費記録の実施状況を確認し、様々な相談に応じました。
 
 
 
 
 

エコドライブ実体験セミナー

下記のとおりエコドライブ実体験セミナーを実施することとしています。
  日   時 場   所
実体験セミナー 7月 6日(土)13:00~16:40 茨城県運転免許センター
7月11日(木)13:00~16:40 茨城県西自動車学校
7月12日(金)13:00~16:40 茨城県南自動車学校
7月22日(月)13:00~16:40 茨城県自動車学校
 
 セミナーでは、エコドライブ運転術や燃費アップ術の講義の前後に、燃費計を使用して、通常走行時とエコドライブ走行時の燃費を測定します。運転時には、エコドライブ養成講習を修了した自動車教習所の教習指導員であるインストラクターが同乗してアドバイスを行います。
 7月6日(土)のセミナーには、推進員の方を中心に12名の参加がありました。参加者の平均燃費削減率は32.8%と、相当高い改善結果となりました。また、平均燃料削減量は、約2㎞のコースで49.3ccでした。これは、約3~4分間アイドリングをしたときに消費する燃料量に相当します。公道での実践ではないので、実際はこれほどの結果は得られないと思いますが、エコドライブの効果が大きいことを確認することができ、参加者は今後のエコドライブ走行測定に意欲を見せていました。
 
 
 
 
 

エコドライブ実践

 参加者の皆様は、セミナー受講後、8月からの3ヶ月間、エコドライブ運転に取り組みました。両NPO
法人のサポーターは、1~2週間に1回のペースで参加者を訪問し、取組状況の把握やエコドライブに関す
る相談対応等をするなどして、取組の支援を行いました。
 また、参加推進員の皆様に、1ヶ月間のエコドライブの記録用紙で、エコドライブのポイント等の紹介も
掲載した「水平展開用のリーフレット」を配布し、12月末まで、それぞれの活動の中で県民にエコドライ
ブの展開を実施していただきました。
 
 
 
 
 

審査及び表彰

 測定終了後、有識者を交えた審査会を実施し、優秀な事業所や個人について表彰者を選定しました。また、平成26年1月31日 (金)、産業会館において表彰式及びエコドライブや地球温暖化に関する講演会を開催しました。講演は2題で、1題目は、国立環境研究所社会環境システム研究センター 主任研究員 久保田 泉 氏による『気候変動枠組条約第19 回締約国会議(COP19)で何が話し合われたか?』、2題目は、国立環境研究所 企画部研究推進室長 近藤 美則 氏による『安全なエコドライブ、電気駆動車のエコドライブ効果について』、それぞれ貴重なお話を頂戴しました。
 近藤先生からは、「ふんわりアクセル」の実施の難しさを訴えた参加者が多くいたことを受けて、普通に加速しても、制限速度を守り、速度変化の小さくする予測運転を実施することで燃費の良い運転が出来る、後続車を気にしながら無理にゆっくり発進する必要はないとのお話があり、参加者は、頷きながら興味深く聴いている様子でした。
 
 
 
 
 

いばらきエコドライブプロジェクトの結果

1 参加状況等
(1)参加登録自動車数 713 台
(2)結果報告自動車数 669 台

事 業 所 推 進 員 そ の 他 合  計
社用車 従業員自家用車
416 台 211 台 40 台 2 台 669 台
 
2 表彰者
燃費改善率部門(燃費の改善率と取組内容を対象)       (敬称略)
 個人自家用車の部
氏   名
最 優 秀 賞 澤井 正雄
優 秀 賞 排気量別 氏   名
軽自動車の部 平岡 圭輔 池田 恵介
普通自動車・排気量1,500cc未満の部 中山 祐貴 鷲尾 功治
普通自動車・排気量1,500cc 以上2,000cc 未満の部 沢辺 幸恵 細金 敦
普通自動車・排気量2,000cc以上の部 浦井 智男 塚越 良一
 
 事業所社用車の部
事 業 所 名
最 優 秀 賞 株式会社 日立製作所 日立研究所
優 秀 賞 京浜金属 株式会社 有限会社 リビング館ホンダLED 事業部
茨城県霞ケ浦環境科学センター 不二建設 株式会社
 
CO2排出削減量部門(事業所社用車のCO2排出削減量を対象)
事 業 所 名
最 優 秀 賞 株式会社 フジタビジネスマシンズ
優 秀 賞 台 数 別 事 業 所 名
10台未満の部 株式会社 環境研究センター
10台以上の部 一般財団法人 茨城県薬剤師会検査センター
 
取組部門(取組内容を対象)
事業所名・氏名
優秀取組賞 株式会社 川又感光社
センター長賞 一般財団法人 関東電気保安協会 菅野 共彦
 
※賞の内容
最優秀賞、優秀賞(燃費改善率部門):燃費改善率及び取組内容の総合評価で上位の個人及び事業所
最優秀賞、優秀賞(CO2排出削減量部門):参加全社用車のCO2排出削減量が上位の事業所
優秀取組賞:他の事業所の模範となる取組を行った事業所
センター長賞:事業所ぐるみで取り組み、CO2排出削減量の貢献度が高い事業所及びアイデア等を取り入れて活動した個人自家用車
 
3 CO2排出量削減状況
(1)参加者によるCO2排出量削減状況
 今回の取組(669 台の3 ヶ月のエコドライブ)によるCO2排出削減量は、約13.5t・CO2と推計され、
1年当たりに換算すると約54t・CO2の削減に相当します。これは、平均的な家庭約11 世帯の年間の排
出量(電気,ガス,灯油,自動車等の使用による。)をゼロにする効果となります。
 エコドライブ走行測定期間は8~10 月と、通常走行測定の6~7 月に比べ気温が高い時期でしたが、カー
エアコンを控えめにするなどの取組によりこのような大きな成果を上げることができました。
(2)水平展開によるCO2排出量削減状況
 参加された推進員の皆様が、推進員としての活動の中で、講習会等で学んだことを県民に水平展開した
ことによるCO2排出削減量(結果報告車両310 台の1 ヶ月のエコドライブ)は、約4.7t・CO2と推計
され、1年当たりに換算すると約56t・CO2の削減に相当します。これは、平均的な家庭約11 世帯の年
間の排出量(電気,ガス,灯油,自動車等の使用による。)をゼロにする効果となります。
(3)プロジェクト全体のCO2排出量削減状況
 プロジェクト参加者の取組と水平展開によるCO2排出削減量を合計すると、1年当たり約110t・CO
2の削減と推計され、これは、平均的な家庭約22 世帯の年間の排出量(電気,ガス,灯油,自動車等の使
用による。)をゼロにする効果となります。
 
4 取組内容
 エコドライブ走行に当たっての心がけや取組についてのアンケート調査をまとめたところ、全般的に、「ふ
んわりアクセル」や「エアコンの適正使用」に取り組んだ方が多く、エコドライブ講習等で学習したことを実
践に活かしていることがうかがえました。また、事業所社用車の部では、従業員全員に朝礼や文書等での周知
徹底をしたり、ISO 等のマネジメントシステムに組み入れ、会社全体で今後も継続して取り組むなどの事例も
ありました。以下に、ご報告いただいた取組内容や感想の一部をご紹介します。

【事業所社用車の部】
・目標燃費の設定は、車の燃費(メーカー値)を調べ、その値に近くなるようにしました。
・高速道路では定速走行(80~90km)を心がけました。
・交通事故防止とも絡め、穏やかなアクセル操作と余裕ある車間距離の確保に取り組んだ結果、交通事故防止
への意識高揚が図れました。
・会社全体で地球温暖化問題を重要視して考えており、なおかつエコドライブを実施することによりCO2 の削
減と安全運転により、交通事故対策にも大いに役立ちました。今後も継続性を持って取り組んでいきます。

【個人自家用車の部】
・車間距離をとって先の信号機の状況を見ながら運転しました。
・家族が同乗した際、乗り心地がよいと言われました。
・記録をつけると、夏場のエアコンの使用量、高速道路の使用等の影響が明確に数字として出てくるので、実
感として受け止めることが出来、日々のエアコン使用や速度、不要な荷物などを気にするようになりました。
・オイル、オイルフィルターを交換した後、特に走行には変化はありませんでしたが燃費が格段に向上しまし
た。消耗品の適切な交換の重要性に対する気付きがありました。
・車1 台を家族(妻)と共用しているため、家族の協力を得て皆で実践できました。
・原付バイクを購入し、通勤に使用し、車の使用を抑えました。
・近くには徒歩で出かけるようにし、電車を使う時は駅まで公共のもの(バス)を利用するようにしました。
・渋滞しない道を選んで走るようにしました。
・エアコン節約のため、保冷剤を活用しました。冬は暖房節約のために膝掛けを準備しようと思います。
・自分以外の家族が運転すると燃費が悪くなるので、家族にもエコドライブ講習を受けてもらおうと思いまし
た。
・通勤時は渋滞が多く、燃費の改善が難しかったです。
・車間距離をあけることによる無理な割り込み、交差点でソフトスタートする時、右折車が待てなく、急な運
転をするなどの外的要素で、(自分は安全運転でも)結果的に危険が生じることがあり、エコドライブの選
択に迷いました。
・周りの車の流れに乗れないため他の運転者に迷惑になる場合があると感じました。

 報告の中には、「発進時にゆっくりスタートをすることで、後続車の迷惑にならないか?」など、不安を感じ
た方も多く、その時々の交通状況によっては、徹底したエコドライブの実践が難しい場合もあるようです。自動
車の運転で最優先されるのは「安全」です。エコドライブは急な操作を行わないことが原則であり、これは当然
事故防止などの安全にも結びつきます。しかしその時の道路状況に合わせることも重要であり、臨機応変な対応
も求められるのです。
 しかし、参加した方の大半が、講習会では習わなかった「新たな気づき」を得ることができたり、意識の変化
を実感していました。また、家族と協力して実施したいなどの感想もあり、周囲への広がりの効果も期待できる
結果となりました。3ヶ月間という期間のエコドライブを実体験したことにより、エコドライブの運転方法が自
然と身につき、今後の継続実施も期待できるなど、当プロジェクトは大きな効果があったと考えられます。

 
 
 
 
 
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